2006-03-27

拝啓 北野操さま

お元気ですか。
私はとても元気です。

本当はあれからずっと考えていました。
上手に言えなかったサヨナラと
本当にもう終わってしまった恋と

そう私にとってあれは紛れもない恋だったのです。

もしも罵りあって別れたのなら
あなたがわたしを切り捨ててくれていたなら
わたしはあの恋を分類整理して箱につめておけたはずなのです。

なのにあなたは優しすぎました。

あなたにとって恋ではなくても。わたしにとっては恋でしたから。


拝啓 北野操さま

あなたの空は今日も青いままですか。
今日も風はあなたにはキラリと光って吹いていますか。

あなたはせいいっぱいの優しさで
愛する人を包んでいますか。

拝啓 北野操さま

あなたがわたしのことを忘れてしまった頃に
あなたのことを忘れられないと…手紙を書きます。

わたしはあなたのことを思い出すことはないのです。
わたしはあなたのことを忘れたことがないからです。

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