2015-09-25

僕に立てという声がする。

僕は寝ていたつもりはないのに。僕は横になっていたつもりではないのに。僕は座っていたつもりではないのに。
僕には何もないのかも知れないのに。どうしてそんなに期待するのか。僕にチカラがなかったら。チカラがないことが分かったら君たちはどうするのか。

2015-09-08

ポニーテールは彼女のものなのだ。

現実の世界でポニーテールが似合う少女は彼女だ。・・僕が知っている、僕の周囲の僕と親しい女の子たちの中に限定して・・ということだけれど。

地下鉄の風景・・虎ノ門あたり

虎ノ門あたりだった。杉本は疲れた顔をしていた。半分眠っていた。僕は声もかけられなかった。普通なら必ず声をかけたはずなのに、だ。そしてそれが僕が東京で杉本を見た最後になった。まもなく彼女は東京を離れることになったからだ。彼女がおそらく一番美しかった。僕の知っている少女達の中で一番美しかった。いいかげんな僕に一番は何人もいるけれど、あの時は、少なくとも数年間はそう思っていた。つまり北野さんのことをしばらく忘れていた時期だったからだ。杉本は「杉本」であり杉本さんでも裕紀でもない。杉本・・なのだった。今でも・・だ。